息子がドイツの小学校へ通い始めて2年と2ヶ月が経ちました。

ドイツの幼稚園に2年間通ったあとに入学したので、会話には困らない状態でした。しかし授業となると聞き慣れない単語や言い回しのオンパレードで、理解できないことがたくさんあったそうです。でもその都度、先生やクラスの友達に質問をすることでだんだん追いついてきて、2年生になる頃にはテストで(たまには)満点を取ってくるようになりました。偉いなぁ。

ドイツ人率の高い現地の小学校と幼稚園に子供を通わせている「外国人(アジア人)」の親として、どうしても気になってしまうのは「授業についていっているのか」と「差別されていないか」いう2点。でもきっとこれは同じような事情を持つ親なら皆共通の悩みというか心配なんじゃないかな。

だから「わからないことをそのままにすることは恥ずかしいこと。わからないことをわかるまで質問するのは素晴らしいこと」と洗脳し続けて、それを実行している息子の様子を担任の先生から聞いたときは涙が出ましたし、初めてクラスメートから誕生会の招待状をもらって帰ってきたときはホッと胸をなでおろしました。

どっぷり日本で生きてきた私としては、どんなに頑張ってドイツ語勉強してドイツに友人と呼べる人が増えてきたとしても、たった4年じゃアウェイ感がぜんぜん抜けないわけで。

いくら人見知り度ゼロな息子に関してでも、その辺の心配というか懸念というか、神経張り巡らせてしまうのは仕方がないのかもしれません。(子供はとっくにホームになってますけど)

そんな気苦労があっても、ドイツに来てからのこの4年間を振り返って「現地校に通わせて本当によかった。大正解!」としか思えなくて。きっと住んでいる地域や、地域の住民に影響される小学校の質とか、そういうのがたまたま息子に良い影響を与えてくれてラッキーだったのもあるのでしょう。

配偶者の転勤でこちらに住んでいる奥様方(回りくどい言い方ですみません)の中には「ドイツ語喋れたって日本で役に立たないのに」とか「日本に帰ったら子供が苦労する」とか、もうバルス的発言を遠回しにふっかけてくる方もいらっしゃいますが、声を大にして言いたい。

あのね、

「ドイツ語習得の目的でドイツの小学校に通わせてるわけじゃありませんから!」

教育ってのはもちろん言語も大事だけどそれよりもっと大事なのは内容なんだと。私は教育の質と、その小学校を選んだ親の思考を吟味して学校を選びました。もちろん校長含め教師の質も。現地校だったらどこでもよかったわけではありません。たくさんの候補の中から考えて考えて悩んで吟味して選びました。我が家の将来を塾考して選択したのが現地校であり、数ある現地校の中から現在の小学校を選んだのです。選んだからには関わっていく私もドイツ語を頑張るしかない。ってなわけで必死に勉強しているのです。

ドイツの教育だってもちろん長所短所あります。北欧のそれに比べたらずいぶん保守的で遅れている部分もありますし、インターナショナルスクールに比べたら予算も圧倒的に少なくなりますから出来ることも限られてきます。それでも明確な目的があったのでこの選択をしました。それをねぇ、語学の枠だけで判断されるとねぇ、私だって「小学校は語学学校じゃねぇ!」と言いたくもなりますわ。

おっと、ついつい愚痴が。

とにかく、私たちは娘の幼稚園も息子の小学校も大好きです。もし自分がもう一度小学生に戻れるなら、この小学校に通ってみたいと思うほどに。

長くなりそうなので今回はここまで。

次回は「ドイツの学校へ通わせて良かった点」について。

ドイツの小学校について(1)
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